【2019年4月16日 今日の富士山】

おはようございます。今日は朝から暖かいですね♪
富士山周辺は雲がなく全体をばっちり見ることができました!
気温は暖かいのに富士山は真冬の装いというアンバランスさが面白いですね。
明日からも暖かい日が続くので冬服の出番はもうないかもしれません☆
日々の気温差で体調管理が難しいですが、栄養や睡眠をしっかり摂り頑張っていきましょう!
さて今日は“侍と武士”についてかいていきます。
外国の方の会話で「サムライ」という単語はよく耳にする一方、「ブシ」という言葉はほとんど出てきません。
おそらく、どっちも同じものとして認識されているからなのでしょうが、厳密には違う部分も存在します。
侍の語源が「候ふ・さぶらう」であることはご存知の方も多いと思いますが、その原形は奈良時代以前までさかのぼります。
もともと「見守る・様子をうかがう」ことを意味する「もる(守る)」が、食う⇒食らうのように「もらふ」と変化し、修飾&説頭語の「さ(例:狭霧、小百合など)」を冠して「さもらふ」となりました。
それがいつしか、貴人を見守り、お仕えすることを意味するようになり、平安時代には「さぶらふ」「さむらふ」と変化していきます。
やがて時代が下ると「人買い・人さらい」等のように「~する者」を意味する「さぶらひ」と呼ばれるようになり、鎌倉~室町時代ごろには「さぶらい」と発音・表記されるようになったそうです。
現代のように「さむらい」と発音・表記されるようになったのは室町~戦国時代以降とされ、元々は武士に限定されず、貴人に仕えた職能者全般を指していました。
それが安土桃山~江戸時代以降、次第に武技をもって仕えた武士の代名詞として定着し、今日に至ります。
対する武士はと言えば、武をもって職能・生業とする者(士)を意味し、仕官の有無に関係なく「武を自らの本分とする」者であれば、たとえ浪人でも武士と言えます。
そもそも士という漢字は男性器の象形から転じて成人男性を指し、大人は自分の力や技量で生活を立てることから、現代でも弁護士や介護士などのように、特定の職能を示す言葉として使われ続けています。
また、武士を「もののふ」と読むこともありますが、これは律令時代の物部(もののべ、もののふ)氏と同じく、物≒得物=武器=武(軍事や刑罰、治安維持など)を表し、部(べ、ふ)とはそれを担当し、取り扱う者すなわち武人を意味します。
現代では侍も武士もほとんど同じ意味で使われていますが、それぞれの語源に基づくニュアンスは、おおむね以下のようになります。
【侍】貴人に仕える職能者で、必ずしも武人ではない
【武士】武をもって生きる者で、必ずしも仕官していない

17世紀初頭に出版された『日葡辞書(日本語⇔ポルトガル語)』では、BushiやMononofuには
武人、軍人」的な訳語が当てられている一方で、Saburai(さぶらい)には「貴人」などと訳されており、かつて侍は武士の中でも特別な、高貴な存在と認識されていたことがうかがわれます。
日本の中世~近世史を象徴する「武士」ですが、その原形は大切な者に仕える「侍」であり、武をもって大切な者を守り続けてきた矜持が、これらの言葉に秘められています。

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