【2023年1月31日 今日の富士山】
穏やかに晴れた朝。少し寒さが和らいだかなと思いきや、外に出ると風が冷たく一気に体温を奪われました(>_<)やっぱり寒い!
富士山を見ると、まっすぐ平行に伸びた不思議な雲がかかっていました☆これは何雲というのでしょうか。
今日で1月最終日。年明けからあっという間です。
気圧の変化が大きい一日となるそうなので、片頭痛持ちの方や気圧の影響を受けやすい方はお気をつけください。
来月に向け忙しい月末を乗り切りましょう!
それでは今日は“水生生物の漢字”について書いていきます。
お寿司屋さんなどで湯吞みに漢字がびっしり書かれているものをよく見かけますよね。漢字が得意な方は全部読めるかもしれません。しかし、成り立ちについてはどうでしょうか?なぜ鯵は魚偏に「参」なのか?なぜ鯉は魚偏に「里」なのか?是非読みと合わせて漢字の成り立ちを想像して読んでみてください。
鯵:アジ。漢字の成り立ちには諸説あり、「美味しくて参ってしまう」「アジの旬が3(参)月である」「多くの群れをなすことから参集の字から」などの説から「参」の字が使われています。
鯉:コイ。鯉の鱗が36枚あることから、36町=1里ということで「里」の漢字が使われています。ちなみに中国ではコイではなくチョウザメの仲間を表す漢字だったそうです。登竜門の語源は、黄河にある登竜門をコイが登り、竜になったことから来ていますが、このコイはチョウザメだったという話です。
鰯:イワシ。傷みやすいという意味と他の魚に食べられるという意味で「弱」の漢字が使われています。イワシという名前も「弱し」から来ているという説もあります。ちなみに「鰮」と書いてもイワシと読みます。
鰻:ウナギ。伸びるや長いという意味をもつ「曼」の漢字がニョロニョロと長い姿の鰻に使われています。ちなみに長く伸びる植物のツルも草かんむりをつけて「蔓」と表します。また「泉海魚」でもウナギです。
鰹:カツオ。カツオ節を想像してもらうとわかりやすいですが、干すと堅いことから「堅」の漢字が使われています。そのため「堅魚」でもカツオと読みます。また「松魚」でもカツオです。
鰈:カレイ。その姿が葉っぱのように平べったいという意味から「枼(葉から草かんむりをとった)」の漢字が使われています。
鱚:キス。これは単純にきすの「き」と読む漢字でめでたい「喜」の漢字が選ばれました。ちなみに「鼠頭魚」もキスと読みます。
鯛:タイ。「めでたい」という語呂合わせからお祝いの席でよく出されます。そのことから“周り”に幸せを余すことなく行きわたらせるという意味で「周」の漢字が使われているそうです。
鮪:マグロ。元々はマグロを意味する漢字ではなかったらしく、チョウザメを表す漢字でした。チョウザメが冬眠して春になると“現れる”ことから「有」の漢字が使われています。ちなみに「黒漫魚」や「金鎗魚」などもマグロと読みます。
鯨:クジラ。「京」の字は数字でも万・億・兆に続く単位を表す言葉で、大きなものを表します。クジラは哺乳類ですが、昔は魚類と考えられており、大きい魚ということでこの漢字となりました。
鰐:ワニ。驚くやガクガクと嚙み合わせるという意味をもつ漢字がつくりとなっています。顎も同じ字で強靭な顎を持つワニにはピッタリですね。
鮎:アユ。日本書紀に神功皇后が征韓の戦勝を占った時にアユが釣れたと記載があり、そこから「占」の漢字が使われるようになったそうです。ちなみに中国で「鮎」はナマズです。また、「年魚」「香魚」もアユと読みます。
鱈:タラ。身が雪のように白いことや冬の時期によく獲れることから「雪」の漢字が使われています。また「大口魚」もタラと読みます。
鮫:サメ。くねくねとした体形から“交”差するイメージや、“交”尾することから「交」の漢字が使われているという説などがあります。交尾を当たり前と思うかもしれませんが、魚類は通常メスが産んだ卵にオスが精子をかける体外受精です。
鮭:サケ。元々は生臭さから「郝」という漢字でしたが、イメージを良くするために現在の「鮭」の字に代わりました。ちなみに元の漢字は中国ではフグを表す漢字です。
蛸:タコ。蛸は本来クモを表す漢字ですが、8本の足がクモに似ていることからこの漢字が当てられました。
鰤:ブリ。旧暦の師走(12月)に脂がのり美味しくなることから「師」の漢字が使われています。他にも出世魚で最後の魚であることからという説もあります。
鯖:サバ。背中が青いことから「青」の字が使われ、「逭」は青の旧字体です。ちなみに「青花魚」と書いてもサバと読みます。
鮃:ヒラメ。カレイ同様、平べったい姿から「平目」という名前になっており、漢字にも「平」の漢字が使われています。「比目魚」と書いてもヒラメと読みます。
鱧:ハモ。卵が多い・生命力が強い・料理法が豊富など「豊」を使う理由は諸説あるようです。中国では元々ライギョを表す漢字でした。
鰰:ハタハタ。魚編に「神」と書くハタハタ。ハタハタは深海に棲んでいますが、日本海側で雷が鳴る時期になると産卵のために浅瀬にやってくるためよく獲れます。元々雷は神の技として「神鳴り」と呼ばれていたので「神」の漢字が使われています。魚編に「雷」でもハタハタです。
鱒:マス。群れを作らず単独で行動することから独立自尊の意味で「尊」の漢字が使われています。ただ中国では中国にしかいないコイ科の淡水魚を意味します。
蟹:カニ。脱皮する特徴を「バラバラに解ける」というイメージの「解」という漢字で表しています。
鰊:ニシン。その卵は数の子で縁起の良いものとされています。一方で端午の節句に用いられる楝(おうち=センダンの別名)も縁起物であるため同じ漢字である「柬」が使われるようになりました。ちなみに「鯡」でもニシンと読みます。
鮒:フナ。くっつくように並んで泳いでいる様子や水草に卵が並んでくっついているなどの理由から「付」の漢字が使われているようです。
鮗:コノシロ。酢漬けにしておせち料理として食べられたことから「冬」の漢字が使われています。しかし旬は秋の魚です。また狐の好物でお稲荷様に祀る風習があったことから、元々は「鰶」の漢字が使われていました。
鯳:スケトウダラ。深海に棲むことから「底」の漢字が使われています。また鮭に似た鱈ということで「サケのタラ→スケトウダラ」になり「介党鱈」とも書きます。この卵巣を用いて作られるのが明太子です。
海星:ヒトデ。5本の腕が伸びる姿を星形と捉えて「海の星」と書きます。ちなみに5本の腕が人の手に見えることから「ひとで(=人手)」と呼ばれるようになりました。
海月:クラゲが海中で漂う姿が海に映る月に見えることから「海の月」と書きます。「水母」や「水月」もクラゲと読みます。
鮟鱇:アンコウ。その音から「安(アン)」と「康(コウ)」の字が当てられています。「安」の字には伏すという意味もあり、海底にいる鮟鱇にはピッタリの漢字。
海豚:イルカ。中国ではイルカの顔が豚に似ているということで「海の豚」と書きます。
河豚:フグ。お腹を膨らませる様子が豚に似ていることから「河の豚」と書きます。魚編に「复」と書いてもフグです。
間八:カンパチ。目の上の部分(眉間あたり)に漢数字の「八」に見える黒い模様が見えることからこの漢字が使われています。
烏賊:イカ。海面に浮いているのを烏が見て死んでいると思い、食べようとすると逆に食べられてしまったという話からこのような漢字になったという説があります。
秋刀魚:サンマ。秋が旬で刀のような姿だからというそのままの漢字です。
太刀魚:タチウオ。その姿が細長く銀白色をしており、太刀に似ていることからこの漢字が使われています。
納得できる漢字の成り立ちや意外な漢字の成り立ちもあったのではないでしょうか。漢字やその成り立ちを知ることで魚の特徴も覚えることができるので、情報のインプットとしては一石二鳥です。是非お寿司屋さんなどに行った時は漢字にも目を向けてみてください。
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