【2023年10月27日 今日の富士山】

おはようございます。
今朝は少し霞んでいますが、富士山全体が見えました♪
かろうじて雪残ってますね。今日は日中25度近くなる予報なのでさらに溶けてしまいそう。
服装をうまく調整してお過ごしください☆
さてそんな今夜は十三夜。十五夜の次に美しい月といわれています。
十五夜は中国伝来ですが、十三夜は日本独自の風習です。
今日は月見だんごを買って帰ろうと思います。 秋の夜長、美しい月が見られると良いですね^^
ぜひ暖かくして夜空を見上げてみてください。
それでは今日は“木枯らし”について書いています。
木枯らしとは、晩秋から初冬にかけて吹く北よりの強い風のことを言い、その年の最初の木枯らしを「木枯らし1号」として気象庁が発表しています。
木枯らし「1号」の呼び名は、日本気象協会出版の「気象」という雑誌で用い始めたことが発祥と考えられています。その後気象庁が東京・近畿の気象台単位で基準を定めて発表し始めたことで、一般に定着していきました。「1号」ということで、「2号」「3号」もあるのか?と思う方もいるかもしれませんが、「2号」の発表例は今のところありません。ただ、それは「2号」に相当する風が吹かないことを意味するのではなく、吹いたとしても「1号」に比べて注目・関心度合いが大きく下がるため「発表自体されない」ことを意味しています。
なお、同じ読み方で「凩」と書くこともありますが、常用漢字ではないため初見で読める方は多くはないでしょう。意味としては「木枯らし」と「凩」に大きな違いはありません。
木枯らし1号は、地域によって発表基準が異なります。
東京地方での基準は「10月半ばから11月末にかけて、西高東低の冬型の気圧配置となった状態で、最大風速が8m/s以上の西北西~北風が吹いた」とき、そして近畿地方の基準は「10月24日頃(霜降)から12月22日頃(冬至)にかけて、西高東低の冬型の気圧配置となった状態で、最大風速が8m/s以上の北よりの風が吹いた」とき、とされています。
では、その他の地域ではどうでしょうか。
実は木枯らし1号は、東京地方と近畿地方のみが発表対象です。つまりこの2地方以外では、木枯らし1号に相当するような風が吹いても発表されないのです。
その理由として、下記が挙げられます。
・そもそも木枯らしは太平洋側の地域で吹くものである
(日本海側の場合、木枯らしを引き起こす冬の季節風は日本列島の地形的な性質上、「雪や雨」を伴ってしまうことが多く、「木枯らし=木の葉をまき散らす、乾燥した強い北風」のイメージにそぐわない)
・木枯らし1号を発表してほしいという要望が多かったのがこの2地域のみである
・防災上の観点から考えると発表の必要性が高くない
(たとえば、「春一番」は防災上の観点から発表の必要性が比較的高いとされ、北日本を除く8つの地域で発表される)
ちなみに、東京地方では2021年・2022年と2年連続で「木枯らし1号」が観測されていません。
木枯らし1号は吹くのはどんな時なのでしょうか?時系列に沿ってその流れを追ってみましょう。
まず、木枯らし1号が吹く直前の状況として考えられるのは、低気圧が日本付近を東進しながら通過しているケースです。この低気圧の影響で、日本付近では全国的にぐずついた空模様になっていることでしょう。 低気圧が日本の東に抜けると、西に高気圧、東に低気圧という、いわゆる「西高東低の冬型の気圧配置」になり、全国的に北よりの風が吹くことになります。この時、東京および近畿地方において8m/sを超える北風が吹けば、「木枯らし1号」となるわけです。
この北風によって日本付近には一時的に冬の空気、すなわち寒気が流れ込みます。時期にもよりますが、北日本だけでなく、東・西日本でも標高の高い地域を中心に初雪を観測する場合もあるでしょう。冬がやってきた!と感じる瞬間ですね。
では、木枯らし1号が吹いた後は、もう冬なのでしょうか?
答えは否です。吹いた後数日は寒気の影響で平年よりも低くなることが多いですが、その影響も一時的で、その後の天気は日本付近の高気圧・低気圧の動向次第です。まだまだ晩秋~初冬の時期ですので、太平洋側の地域を中心に最高気温が20℃を超えるような「小春日和」になるケースも十分にあります。
東京で最も早く木枯らし1号が吹いたのは1988年の10月13日です。そして最も遅く吹いたのは1969年、1981年の11月28日となっています。一方で、大阪で最も早く木枯らし1号が吹いたのは1981年、2021年の10月23日、そして最も遅く吹いたのは2003年の12月19日となっています。
また、木枯らし1号が観測されない年もあります。
東京では直近でも2018年・2019年、2021年・2022年と2年連続で木枯らし1号が観測されていません。現在の基準となった1991年以降、観測なしの年が計4回ありますが、そのすべてが2018年以降の記録です。一方大阪では1991年以降、1992年の1回を除いて毎年観測されています。
木枯らしは秋から冬へと季節の移ろいを感じさせる現象で、その年最初の木枯らしを「1号」と名付けて発表します。
東京地方では2021年・2022年と木枯らし1号を観測していません。3年連続で吹かない年になってしまうのか、はたまた2020年以来3年ぶりの木枯らし1号を観測する年になるのか、気象界隈の中でもニッチな話題ではありますが、注目して天気予報を見てみると良いかもしれません。

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